枝が上を向くこき上げの竹
どんな伝承か
小室へ通じる県道は、土録の入口あたりで畔沢川を二度渡る。手前の橋を一の橋、先の橋を二の橋と呼び、その間の道沿いに竹やぶがある。二の橋寄りの竹は、使い古した箒を逆さに立てたように枝先がどれも上を向いており、里の人はこれをこき上げの竹と呼んできた。伝えによれば、日蓮が善智法印を訪ねて小室へ来たとき、大雪で竹が垂れ下がり道をふさいでいた。土地の者も難儀するだろうと、聖人が杖で一本ずつ枝を払ってやったところ、以後この竹は枝を上に向けて生えるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。