法螺貝で狐を驚かした法印の一夜
どんな伝承か
大山参りの途上、法印が法螺貝を吹いて狐を驚かせた。しばらく行くうちに日が落ちてあたりは真の闇となり、法印は一本の木によじ登って夜を明かそうとした。夜更けに木の下がざわめくので目を凝らすと、葬列が来て穴を掘り、死人を埋めて去っていった。ほどなくそこから白装束のものが次々と這い出し、木をよじ登ってくる。恐ろしくなった法印が錫杖で打ち据えると、それは下へ落ちた。気づけばまだ日は西に傾いたばかりの刻限で、木の下には大きな狐が横たわっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。