家督さんと住吉さん
どんな伝承か
昔、御熊の神が真崎の鼻から隠岐国まで、石材で一夜のうちに橋を架けようとした。御熊の山から石を切り出して海中に投じ、沖の島の沖合いまで造った時、夜明けの鶏が鳴いた。仕方なく仕事を打ち切ったが、鳴いたのはあまんじゃくが箕の裏を叩いて羽ばたきに擬し、自ら鳴き声をまねたのであった。その罪であまんじゃくは沖の島の上で石と化した。あまんじゃく岩がこれである。それから箕の裏を叩くものではないというようになった。御熊の神が切った石は今も神社の境内に積み重ねてあり、石屑を捨てた所を細工谷または石屑谷、石を切る鉄器を鍛えた所を御熊の鍛治谷という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。