石室に隠した娘と蛇の枕の石
どんな伝承か
真殿の城山には誠という豪族が住み、美しい娘があった。ある雪の晩、傷を負った侍が担ぎ込まれ、看病するうちに娘と心を通わせたが、侍は治ると旅立っていった。以後、娘はやつれるばかりで医者も薬も効かず、法者は物の怪に憑かれていると告げる。夜ごと部屋には去ったはずの侍が現れた。娘を別室に移してもなお現れるので、石室をこしらえて隠したところ、翌朝その石に大蛇が巻きついていた。蛇を追って中をあらためると娘は溶けて失せていたという。蛇が枕にしたという石を、蛇の枕と呼ぶ。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。