逆さに伸びた伊勢神女の七本杉
どんな伝承か
英田郡作東町の宮原にあった大杉の由来である。永禄のころ、伊勢神宮の造替の寄進を募って諸国をめぐっていた伊勢神女が宮原の中西を訪れ、手にしていた七本の杉を束ねて地面に挿した。するとそれがみな根づいて芽を出したという。伸びた枝葉がことごとく下を向いていたため、土地の人々は不思議がり、伊勢神女の杉と呼んで敬った。いぼ取りを願えば必ず効いたので、礼として鳥居が立てられたと伝わる。この杉は昭和二十六年ごろに伐られ、そのときの幹まわりは五・三メートル、高さは十五メートルを超え、樹齢は四百年を数えたという。跡地には祠が建てられ、今もまつられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。