針の血をたどった高城の蜘蛛
どんな伝承か
井倉の大貝家は代々美人の出る家筋だったという。その娘に目をつけた高津の蜘蛛が、毎夜、美男の武士に化けて通ってきた。やがて身ごもった娘は、ある夜、思い切って男の足に針を突き立てる。男が帰ったあと、したたり落ちた血の跡をたどっていくと、位田の高城という山の峰で蜘蛛が死んでいた。ほどなく娘は多くの蜘蛛の子を産み落としたという。その美しい娘の墓は、今も井倉のコージン藪と呼ばれる場所にある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。