三井寺の鐘
どんな伝承か
蛇がおじいさんに助けられ、恩返しにきれいな娘の姿になって病気をなおした。二人は一緒になり、娘には男の子ができた。村人は娘が蛇やとんぼを取って食べるので蛇かもしれないと噂した。智さんはそれを聞き、宮津へ買い物に行くといって家を出て、板の間の節穴からのぞくと、娘は蛇となって男の子の頬をねぶっていた。娘は正体が知れたと知り、書き置きを残して去った。子供が泣いたらうみへ来て呼んでくれとあったので呼ぶと、娘の姿で泳いできて片目を渡した。その目がなくなりまた行くと、もう一つの目も与え、両目がなくて見えないから晩に鐘をついてくれと頼んだ。こうして三井寺の鐘を朝晩つくことになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。