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がんにゃまと真土寺の板碑

所在地石川県鹿島郡中能登町小田中(がんにゃま)
年代伝承
登場里人
出典鹿島町史 通史・民俗編――伝説

どんな伝承か

昔、小田中の在所のはずれに真土寺という寺があり、今も宮のそばに残る石の板碑はその寺のものだという。このあたりの田がまだ邑知潟の水の中だったころ、夜の勤行をする和尚のもとへ、生臭い風とともに青白い顔の坊主が現れては仏法の問答を仕掛け、ふっと消えることが続いた。人ではないと怪しんだ和尚は、次に来たら正体を突き止めようと待ち構えた。最後の晩、坊主は答えられなければ寺を明け渡せと迫り、両足八足天二眼とは何かと問うた。和尚が蟹だと見抜くと、逃げる坊主の眉間に燃える薪を投げつけた。その夜は大嵐となり、翌朝、潟の波打ち際に頭から血を流した大蟹が死んでいた。和尚は村人に頼んでそれを近くの山に埋めさせ、そこを今もがんにゃまと呼ぶ。

原典より

和尚は、潟縁(かたべり)の辺へ行ってみると、果して波打ち際に、今までに見た事もないでかいがん(蟹)が、口から泡を吹き、頭から血を流いて死んどった。—— 鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史)

『鹿島町史 通史・民俗編――伝説』は、鹿島町の町史通史・民俗編のうち、昔話と伝説の節と、続く「俗信と俚諺」の冒頭を収めたものである。石動山麓と邑知地溝帯の集落で聞いた話を、芋掘り権兵衛や屁売りじいさなどの昔話、亀塚や椀貸穴などの自然伝説、初瀬の観音様や井田の不動滝の信仰伝説、久江の道閑や村境を決めた話の歴史伝説に分け、在所名を添えて載せる。伝承の状況や語り始めと結びを述べた解説を前に置く。

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