松並木に注射する医者(狐に化かされる)
どんな伝承か
旧草加宿で代々医者を営む名家があり、その家の医者はよく狐に化かされたと語られている。大正の終わりから昭和の初めにかけてのころ、どこかへ往診に出かけた帰り道で狐に化かされ、街道沿いの松並木や神社の松の木の幹に向かって、懸命に注射を打ち続けていたという。
原典より
大正の終わりから昭和の初めにかけてのころ、どこかへの往診の帰り、狐に化かされてしまって、街道の松並木や神社の松の木の幹に一生懸命注射していた。—— 草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市史民俗編のうち「二 伝説」の章である。地名起源・塚・神々・地蔵・薬師・観音・その他の神仏・旅の僧・動物と妖怪の九節で、柿木や青柳の地名の由来、毛長神社の御神体、疣地蔵や火あぶり地蔵、雨乞いの龍、むじな大尽などを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の伝えによって記す。第十節「世間話」は狐・むじな・狸・雷獣の聞き書きを集め、話ごとに町名と話者の頭文字・生年を添える。