すりこぎかくしの雪
どんな伝承か
昔、弘法大師が諸国を遍歴していたときのことである。冬至の夜、ある貧しい老婆の家に宿を求めたところ、老婆はもてなすものが何もなかったので、こっそり人の畑から大根を盗んできた。この老婆は片足が悪く、その歩き方がすりこぎのようであったため、残された足あとではっきりとそれとわかってしまう。弘法大師は老婆の心遣いに感じ入り、雪をどんどん降らせて、その足あとを隠してやったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史・自治体史(民俗))
『美濃加茂市史 民俗編』所収の伝説。岐阜県美濃加茂市の伊深・太田・蜂屋・三和ほか各地に伝わる口承を採録する。