不動を火から守ったつぶの禁忌
どんな伝承か
不動明王を一代神とする酉年生まれの者やその家族には、つぶ、すなわちたにしを食べない人が多い。火事のとき、つぶが不動尊の体に取りついて焼けるのを防いだという説話に由来する。不動尊は眼の病にも霊験があるとされ、目の不自由な人や目を病む人も、つぶを断つことが多かった。小国町の西滝は鎮守を不動尊とする集落で、ここでは鶏卵も食べないといわれた。のちに法印の祈禱を受けて、食べてよいことになったという。なお西滝は集団移転によって、いまは無い。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。