折口が小田原の漁師から聞き取った俗謡についての記録
どんな伝承か
民俗学者の折口信夫は、かつて小田原で漁師が歌う唄を聞いたという。それは「下田の沖のげなし島、けのないかわらけだ。かわらけすりゃ七日の穢れ、七日どころか一生の穢れ」というもので、下田沖に浮かぶ「毛なし島」を処女に見立て、その処女を犯すと七日どころか一生消えぬ穢れがつくという古い観念を歌い込んだものだったと折口は解釈している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・昭和(民俗学))
民俗学者・桜井徳太郎『霊魂観の系譜―歴史民俗学の視点』。日本民俗学を歴史研究と結びつける歴史民俗学の方法を提唱し、古代から現代に至る日本人の霊魂観を追究する。I『民俗学と歴史研究』では日本民俗学の宿命・対象・方法と歴史研究との関係を論じ、II『歴史民俗学の構想』では柳田国男の重出立証法を批判・克服し、奥多摩小河内村の婚姻習俗(朝聟入り型・承認権)を作業例に郷土の民俗像の史的復元を試みる。