金毘羅の札と海上安全の祈り
どんな伝承か
四国琴平の金毘羅は漁と航海の神である。漁師たちは講をつくって信心し、金毘羅宮の石祠を建てて祀った。参詣の折に受けてきた札は船霊様として船の中に貼り、海で時化に遭えばその札を海へ投げ入れて、早く波が収まるように、遭難せずにすむようにと祈った。豊漁を願って投げ込むこともある。もっとも金毘羅は漁民だけのものではない。谷根や野田、北条、鵜川にも石塔があり、佐水には文政五年五月吉祥日建立の金毘羅様が残る。豊漁をもたらす神は豊作をもたらす神でもあり、雨乞いや止雨、五穀豊穣の祈りの対象でもあった。山あいや平地の村々でも金毘羅を祀り、代参を立てて四国へ参らせていたのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史・自治体史(民俗))
新潟県柏崎市の信仰と俗信を網羅する。