但馬養父郡の猫を使いとする社
どんな伝承か
但馬国養父郡のある村に、猫を神の使いとする社があった。蚕を飼う農家では鼠の害を防ぐため、この使いを借りることを願ったという。『倭訓栞』によれば、借りた猫は社前の石を一つ持ち帰り、願いが叶うとその礼にまた石を返しに来るため、小石が積もって丘のようになったと伝えられる。猫を神聖視する信仰は日本に限らず、埃及(エジプト)でも猫はバスト神や光の神の使いとして崇められ、猫が死ぬと家人は眉を剃り落として弔意を表したという類例が並べて紹介されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。