犬落とし
どんな伝承か
南牧村板橋の近くには、明治の終わりごろまで山犬(狼)が多くすんでいた。昔はこのあたりで「犬落とし」といって、山犬が仕留めた鹿を見つけてきては、土地の人がよく食べたという。その際、肉を少し残しておけば何事もないが、もし全部持ち帰ってしまうと、その晩は山犬が家のまわりをうろつき、必ず仕返しにやって来たと伝えられている。
原典より
その時少し肉を残しておけばよいが、もしみんな持ってくるとその晩は家のまわりを山犬がうろうろして、きっとしかえしに来たという。—— 南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)
『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。