事例14:疱瘡をしてから七日目を疱瘡ご
どんな伝承か
佐賀県東松浦郡の加唐島(現・唐津市鎮西町加唐島)では、疱瘡をしてから七日目を疱瘡ごもりという。法人(印)さんに祈禱してもらい、座敷の棚には竹で編んだ簀に注連縄を張り、赤い紙の注連をさげて「疱瘡の神さんに上げます」という。著者は、疱瘡に関する習俗がふつう疱瘡神迎えや植疱瘡から一週間目に行なわれることが多いとし、本例をその一週間目の接待にあたるものとして挙げている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
厄除け――日本人の霊魂観(佐々木勝・民俗学・厄除け信仰・昭和(1988))
民俗学者・佐々木勝が全国の民俗調査をもとに厄除け・厄払いの習俗を日本人の霊魂観から論じた研究書(昭和六十三年)。祖霊信仰・霊魂信仰・厄神信仰を背景に、防塞系呪術(防御型・鎮送型・攻撃型・潔斎型)と祭祀系呪術(供物型・奉迎型)に呪術を類型化する。本文は〔事例〕番号付きで全国各地の具体的習俗を多数収める。