福江・松島某の河童相撲
どんな伝承か
肥前国東松浦郡福江に、昔、松島某という力持ちの男がいた。ある日、一里川にかかる石橋を渡ろうとすると、橋の上で河童が五、六匹相撲を取っていた。もとより相撲好きのこの男はその場に飛び込んで河童たちに挑戦し、次々と勝って、ついに河童の腕を一本引き抜いてしまった。その晩から、腕を取られた河童が毎晩やって来て返してくれと頼むので、幾晩か経ってから返してやると、河童は礼のしるしとして大きな青石を門のそばに置いていったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。