ツバキかえり咲きは暖冬のしるし
どんな伝承か
暮らしのなかで天然現象の変化から前兆を読み取る俗信は各地にあり、竹笹の花や動植物の異常な咲き方・実りが凶作や豊作の前触れとされてきた。福井県大野地方では、ツバキが季節外れに返り咲くのは暖冬で雪の少ない年のしるしとされていた。こうした狂い咲きは今日では気候の加減として片付けられがちだが、かつては農林漁業の段取りをつける生活上のめやすとして重んじられていたことがうかがえる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。