首斬り浅右衛門の用箪笥
どんな伝承か
作家は友人の村上次郎から、首斬り浅右衛門の名で知られた山田家に伝わる用箪笥を譲り受けた。山田家の屋敷は麴町平河町の、当時の麴町病院が建つ場所にあり、作家も子どもの頃まで覚えていたという。総桐の小ぶりな箪笥は七代目吉利が自ら作ったもので、高橋お伝の処決に関わる書類も収められていたらしい。書斎に据えて原稿入れに使い出して三日目の暁方、彼は天井から落ちた大石の下敷きになる悪夢に襲われる。抜け出せずに苦しんでいると、頭の上を男女いくつもの首が笑いながら走馬燈のように過ぎていった。翌日から幼い娘が次々と原因不明の高熱を出した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
靈魂に就いての奇話(本誌記者編(雑誌Gloria編集部・記者)・昭和25年(1950年)前後/雑誌「Gloria」連載。戦前の心霊研究記事・諸氏所説を再編集したもの)
雑誌「Gloria」昭和25年前後に連載された「靈魂に就いての奇話」を本誌記者が編集した心霊研究アンソロジー。第一篇「心霊論者の主張/死後の生活」、第二篇「不思議の現象と心理研究」、第三篇「交霊の現象」、第四篇「千里眼念寫の奇現象」から成り、戦前の諸氏所説(福來友吉・小熊虎之助・森田正馬・谷本富・松村介石・大戸徹誠・井上圓了ら)と新聞雑誌記事を再録する。