トップ徳島県の伝承板野町

死んだ娘に対面できる話

所在地徳島県板野郡板野町
年代幕末
登場民衆、記録者
出典阿波えゝぢやないか

どんな伝承か

武家が威張り、町人百姓を構わなかった頃、村々では器量よしの娘が時々ふっと見えなくなった。ある娘を失った家では探し疲れ、その日を命日として仏壇に新しい位牌を据え香華を手向けていた。すると丑の刻、位牌がゴトゴトと鳴り出し、夜ごと激しさを増した。折しも隣国の漁村の曲馬小屋に、赤い寝衣の娘がいて、ええじゃないかで国境の番所が解き放ちのため、月夜に忍び出た。やがて数年前に消えた娘の声がして、母が雨戸を開けると、我が娘が立っていて、二人は抱き合い嬉し涙を流したという。板野郡板西町の話。

原典より

お武家さんといふものは随分威張つたものだつた。—— 阿波えゝぢやないか(山口吉一・民俗・幕末世相史・昭和(対象は幕末)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

阿波えゝぢやないか(山口吉一・民俗・幕末世相史・昭和(対象は幕末))

概観篇では御降り(御札降り)に関する騒擾、伊勢神宮への御蔭参り・抜参りを慶安・宝永・明和・文政・慶應と時代別にたどり、慶應のええじゃないか、阿波のええじゃないかへと展開。幕末阿波(徳島)の御札降り・群集乱舞・世直し的民衆運動を、各事例の冒頭に【日付】【場所】【人物】【状況】マーカー付きで網羅した民俗・世相史。

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