蝮よけ御札売りの蛇の仕掛け
どんな伝承か
昔、東海道の池鯉鮒の宿から江戸へ出てくる蝮よけの御札売りは、首から下げた箱に蛇を入れて持ち歩き、人を集めて御札の効き目を並べ立てたうえ、その御札で蛇の頭をなでて縮み上がらせて見せた。実は前もって針を植えた御札で何度も蛇の頭を叩き、なでられただけで縮むように慣らしておいたのである。著者はこれを、多少の稽古を要する詐術の例として、三田光一の念写のような小手先の手品や、大がかりな宗教詐欺と並べて挙げている。
原典より
これは最初に針を植えた御札で幾遍も蛇の頭を叩いて習練させたもので、このように多少の練習を必要とする術もある。—— 心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年))
『心霊現象の科学』は、小熊虎之助が心霊現象を科学の立場から論じた研究書で、序とあとがきに昭和四十九年四月の日付がある。コックリ・自働書記・読心術・憑きものなどを心理学で説ける偽心霊現象とし、精神感応・交霊・千里眼・心霊物理現象を真実の心霊現象として心霊現象研究会の報告から吟味する。福来友吉が能力者とした三船千鶴子・長尾夫人・高橋夫人・三田光一の透視と念写は山川健次郎らの実験と照らして疑い、あとがきでは井上円了以来の研究史を概説する。