海山道の池の女幽霊
どんな伝承か
四日市市四ッ谷町の某商店主が、四日市署築港派出所へ「海山道にある別宅の池から毎夜女の幽霊が現れて住むことができない」と訴え出た。この家は五年前、長男夫婦のために近鉄海山道駅の東へ新築した田の中の一軒家で、木造平屋建て約二十坪であった。住み始めて一年ほど経った頃から、夜ごと池の中から女が現れ「水をくれ」と言って家の中へ入ってくるというので、夫婦は恐ろしさのあまり家を空けた。近所では誰言うともなく幽霊屋敷と呼ばれ、時価百万円の家が売却五万円、借家月千五百円という安値でも買い手も借り手もつかなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。