渡りかけた丸木橋が動き出す
どんな伝承か
南都留郡道志村の川原畑部落に、三郎という男がいた。渓流魚の網打ちが好きで、よく谷に入っていた。網打ちの歩く谷径はおおよそ決まっているのに、その日は見かけたこともない見事な丸木橋が急瀬に架かっていて、三郎を戸惑わせた。しかしそこはちょうど渡渉点にあたるので、これ幸いと渡りはじめたところ、突然その橋材が動き出した。丸木橋と見えたのは大蛇で、物凄い草ずれの音を立てながら、加入道山の藪の中へ姿を消していったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)