源頼朝
どんな伝承か
室久保川のほとりに、マトサマと呼ぶ神社がある。櫓沢には、むかし源頼朝が富士の巻狩の時に弓を射たという的場があり、室久保川の中の白い岩には、黒い二つの円と一つの点、左右に二本の総垂れを描いた的が三ヶ所あって、一の矢・二の矢・三の矢と称する。櫓沢の的場からこの的までは約一里半あるという。頼朝が弓を射る時、檜・椹・樫・椿などの木が途中に茂っていて邪魔になり、怒って「暗い」と睨みつけると、木々はその威光でみな枯れ、それ以来この四種の木はこの土地には成長しなくなったと伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。