直川
どんな伝承か
和歌山市直川に湯川淵と呼ばれる淵があった。浮輪門のあるあたりから百メートルほど行った所で、今は埋まって畑になっているが、以前は大きく深い淵で、誰も一人では近寄らなかったという。直川に湯川という医者がおり、日本でも数少ない水泳の名人で、若い者や子供を集めていつも泳ぎを教えていた。あるとき湯川は、子供に教えて一週間ほど後に一人でその淵へ行き、とうとうカッパに殺された。それでそこを湯川淵というようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。