旱天に地蔵が夜な夜な小僧に化けて自分の田へ水を引くのを見つけ…
どんな伝承か
佐伊津にはえご地蔵と呼ばれる地蔵があり、村人の信仰が厚いという。旱の年、田の水が乏しくなり、百姓が夜のうちに苦心して自分の田へ水を引き入れておくと、翌朝には水が地蔵堂の田に取られていた。夜通し見張っていると、地蔵の田へ水を入れている小僧がいたので、田の泥を投げつけた。翌日、地蔵は泥だらけになっていたので、その鼻を削ぎ落としたところ、削いだ者は黒焦げになって死んだという。あるいは、水を地蔵の田へ入れている所を鎌で切りつけると堂へ逃げ込み、翌日見ると地蔵は泥だらけで鼻が落ちていたともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。