五味島の巨大な釜を釜谷に運び味噌造りに使ったが
どんな伝承か
現在の白山市にあたる旧能美郡尾口村釜谷の伝え。昔、五味島に巨大な釜があり、これを釜谷へ持ってきたところ、住民は喜んで味噌造りに使った。ところが釜は奇妙な響きを立てて五味島に帰りたがったので、七人がかりで運んでいくと、途中の牛首川の深い淵で釜は自ら躍動し、川の中へ沈んでしまったという。『能美郡誌』が伝える、ひとりでに動く釜の怪異譚である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。