滝越(三浦)の落人伝承
どんな伝承か
五月三十日、濁川の温泉を発って険しい峠を越え、滝越に至る。滝越は三浦とも呼ぶ。中部地方一帯でウレとは上のことだから、すなわち水上の意である。全村十七戸がみな三浦氏で、三浦の落人だと伝えるのは後の解釈と思われるが、いずれはそういう武士の末なのだろうと柳田はいう。最も古い家がどれかを知るのみで旧記は持たない。ここだけは打ち開けた平地で、もとは湖底であったことがよく分かる。川沿いは峡谷で滝があり、滝越の名もそこから出たと思われる。三浦藤次郎という家に憩い、支度をして人々と別れた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。