瀧越三浦の武士落人伝説
どんな伝承か
瀧越は十七戸、険しい峠を二つ越え、三里余りでようやく上島へ出るという山里である。太古の川底であった平地を十町余り耕している。世間では三浦とも言うが、三浦とはこの奥山の総称であり、全村みな三浦氏である。相模の三浦の残党というが証はない。ともかくも武士の落人であろう。どの家が一番古いということのほか、一つの記録も口碑もない。女はまるきり世間を知らない。美濃から来てこの村に永住する教員の夫婦があると聞く。寺も医者もない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。