越後海府の山を覆う深紅の葛の花
どんな伝承か
民俗学者柳田国男が汽車で越後海府(現在の村上市沿岸部)を夏に通った際に見た風景の記録。杉や檜までも覆い尽くすほど葛の葉が生い茂り、その中に深紅の葛の花だけが目立って咲いていたという。柳田は、山が荒れ始めた土地に一時的に繁茂する第二次植生としてこの蔓草が広がったのか、あるいは牧畜業の衰退に伴ってこうした偏った植生が生まれたのではないかと考察している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。