東谷の豊前坊様お籠り
どんな伝承か
東谷では、月遅れの盆が終わって田の草取りが一段落したころ、区長が重立った人たちに語って豊前坊様のお籠りの日を決める。日が決まると牛馬を持っている各家々へ伝達し、豊前坊をまつってある木下本村の人々は、午前中に豊前坊へ上る山道の草払いをする習わしがあった。豊前坊は、木下で一番高い城山の南に三〇〇ほど離れた、笠がしらというマツの木が生えていた岩山の上に、みかげ石の祠の中にまつられていた。秋の彦山修験道の峯入りの道筋に当たり、修験僧は祠に参って祈禱し、その夜は木下本村の天疫神社に泊まった。祠の下の参道筋には相撲をとった土俵の跡が今も残る。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
北九州市編『北九州市史 民俗』を全354話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。