結核にすがった天籟寺の胸の観音
どんな伝承か
北九州市戸畑区の天籟寺は、明治から昭和の初めにかけて結核に深く侵された土地であった。治らぬ病とされていただけに、人々は神仏にすがるほかなかった。病人を抱える家はもちろん、そうでない家も、京都郡勝山町下黒田の胸の観音を結核に効く仏として信じた。授かった札は病人の身につけさせたり、病室の壁に貼ったりした。いまも参る人が少なくない。小倉の北方でも、この観音への参詣は盛んだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
北九州市編『北九州市史 民俗』を全354話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。