天狗の木倒し
どんな伝承か
志賀高原の奥深い森林に入っていると、「カツーン・カツーン・ギーギギー・ドッスーン」と、大木をまさかりで打ち倒すような音が聞こえてくることがある。ほかに山へ入っている者はいないはずだと音のした方へ行ってみても、あたりはしんと静まりかえり、切り倒された木もない。気のせいかと思っていると、また別の方向で同じ音がする。行ってみてもやはり跡形もなく、恐ろしくなって逃げ帰ったという。ムジナの仕業だという者もあったが、ムジナにあれほど巧みな真似ができるはずはない、あれは天狗だといい、この不思議な音を「天狗の木倒し」と伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・江戸時代~昭和期の伝承集約)