天狗の太鼓
どんな伝承か
志賀高原の岩菅山や志賀山には天狗が棲んでいたといい、その行動範囲は広く、山稼ぎの人々はしばしば肝を冷やされた。天狗は空に幕を張り、鼻天狗・赤天狗・カラス天狗などが集まって太鼓を打ち鳴らし祭りをするという。その太鼓が鳴っているときに出歩くとさらわれてしまうと村人は恐れた。昔、八弥という若者が天狗の太鼓に誘われ、夜中に夢遊病者のようになって外へ出て、音のする方へ吸い寄せられるように飛んで行った。後を追ったが見失い、八弥はそれきり帰らなかった。発哺天狗神社境内の八塚は、その八弥を祭ったものと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・江戸時代~昭和期の伝承集約)