近江海津の大力の遊女かねが法師を夫とする
どんな伝承か
遊女にも夫があったことは、大江以言の詩序に、夫のある者は淫奔の行いの少ないことを責める、とあるのでも知られる。古今著聞集には、近江海津の「かね」という大力の遊女が法師を夫にしたと見える。この法師とは、いわゆる阿弥陀聖や聖坊主などの類であろう。今昔物語などを見ると、こうした在家で妻帯した聖人は多く、その中には道力が清僧にも優れる者が稀にはあったが、一般にはすこぶる賤しい者として取り扱われていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
巫女考・毛坊主考ほか(柳田民俗論考)(柳田国男・大正期)
柳田国男の民俗論考(巫女考・毛坊主考ほか)から具体事例を全20話抽出。井上円了総論部は事例0で除外・山民の生活/山人考はbook_451へ一本化。