柳平の雨乞
どんな伝承か
旱魃が続いて田の水はもちろん飲み水にも困るようになると、村の人たちは神主を先達に、弁当持ちで七夕山の願かけ石に願をかける。三日目に石を持ち上げてみて、軽く上がれば遅くとも翌日には雨が降るという。上がらないときは輿に石を載せて練りながら、各組の郷池を廻って石に池の水をかけ、柳池から新居の鈴池、上村の新田池と順に廻り、最後は上やしきの柳大明神の前に雨が降るまで置く。その間、昔は名主、今は区長が毎日詣った。雨が降れば「オシメェリ正月」といい、村人は農を休んで一日中祝う。願かけ石は輿で担ぎ、今度は練らずに七夕山へ帰した。昭和十九年の雨乞いが最後である。
原典より
早魃が続いて、田の水は勿論、飲水にも困る様になると村の人達は神主様を先達にして弁当持ちで、七夕山の願かけ石にお願する。—— 韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊)
山梨県韮崎市(穴山・穂坂・清哲・神山・大草・藤井・竜岡・中田・円野ほか各町)に伝わる伝説・民話を、木/石/水/塚/坂・峠/山/谷・沢/屋敷跡・城址/祠堂/その他 の各部門に分類して集成する。武田信玄・勝頼ら甲斐武田氏や新府城にまつわる伝承、日本武尊・源為朝・弘法大師の旧跡、御神木や霊石・霊池の怪異、稲荷・地蔵・観音の霊験、狐狸むじな・河童・鬼の昔話など、韮崎の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。