雨乞の斎場に現れた首環の黒蛇
どんな伝承か
大正十五年八月十四日、幡多郡津大村の芽生と岩間の両部落は長い旱魃で作物が枯れかけたため、同村の白滝というところで白岩神社の分霊を勧請して雨乞祭を営んだ。斎主は白岩神社の神官森義道、副斎主は木戸篤太郎、舞太夫は芽生の今城判次であった。一同が一心不乱に雨を乞うていると、午後五時ごろ、どこからともなく美しい首環のある小さな黒蛇が現れ、斎場の中をぐるぐると廻ったのち、芽生区長今城柳松の膝に来てじゃれ、隣の今城辰男の膝を越して去った。人々は神の出ましだ、雨の前兆だと喜び、翌日の夕方には大雨が沛然と降って作物は蘇った。部落民は二里ほど上流の白岩神社へ礼詣りし、神楽を催して神霊を慰めたという。
原典より
* 蛇の兜 (324)* 龍神 (325)* 四国遍路の奇蹟 (326)* 如来像の怒り (328)* 屋根の仏像 (330)* 七福神の像 (331)* 弘法大師の像 (332)* 釈迦…—— 日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年))
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