棘の苦を背負って死んだ女と荊神様
どんな伝承か
栖本で干拓の工事が行われていたころ、オトシという若い女がいた。オトシは足に棘を踏み込んで高い熱を出し、この苦しみは自分ひとりが引き受けたのだと言い残して死んだという。その後は土地の者が棘を踏んでも傷が悪くならなくなり、オトシを荊神様と呼んで祭るようになった。別の言い伝えでは、潮止めの折に人柱となった娘を祭ったのがこの神だともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。