貝殻を金と誤られ殺された少年巡礼
どんな伝承か
瀬之浦の部落へ向かう道の途中に小さな御堂があり、そのそばに老松の大木が立って巡礼松と呼ばれている。昔の夏のこと、美濃国の加久藤四右ヱ門の子が父の病気平癒を祈って巡礼の旅を続け、この脇本まで来た。ところが少年が道中で拾った貝がらを金と勘違いした男に殺されてしまう。男はその後、毎晩少年の霊にうなされ、ついに気が狂って死んだという。少年の死を知った母が脇本を訪ねると、村人の手で墓石が建てられていたので、その傍らに松を植えた。それが今の大木だと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。