追剥の家を絶やした巡礼の念力
どんな伝承か
五代のあたりがまだ開けていなかったころ、三人の追剥がすみつき、通りかかる旅人から金品を奪っていた。ある日、山路にさしかかった巡礼が道を尋ねると、彼らは違う道を教えて山奥へおびき寄せ、殺して持ち物を奪った。巡礼は息を引き取る前、自分の念力でお前たちの家族を皆殺しにしてやると言い残した。その言葉どおり三人の家族も子孫も次々に死に、絶えようとしたので、巡礼の墓を開いて白骨を三つに分け、それぞれ葬って霊を弔ったところ、以後は死ぬ者が出なくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。