米原長者
どんな伝承か
公家の娘玉世は、広い世間に夫がないのを不憫がられ、七日七夜の断食籠りをした。神のお告げに、お前の夫は筑紫豊後の妙見山で塵で髪を結うた小五郎どんだという。玉世が訪ねて行くと、まことに塵で髪を結うた小五郎どんがいた。玉世が小判を持たせて米を買いに行かせると、小五郎どんは途中の川でオシ鳥を見つけ、玉世への土産に打とうとして小判を石の代わりに投げこんだ。小判は沈み、鳥は飛んでいった。何も買わずに帰った小五郎どんに、玉世が金も石も分からないのかと言うと、あんな石なら毎日炭を焼くところに片付けきれぬほどあるという。そこは七十五人の盗賊が銭を埋けた所だったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。