舟で流された妃が着いた大浜海岸
どんな伝承か
その昔、器量のよい娘が生まれると天子の妃として差し出す習わしがあったという。ある家にたいそう美しい子が生まれ、土地で一番と評判の娘に育ったので、時の天智天皇のもとへ送られた。妃となってからも、この娘はどんなときも決して足袋を脱がなかった。訝しんだ天皇が雪の朝に雪ふみをさせてみると、雪の上に残ったのは鹿そっくりの足跡だった。驚いた天皇は、妃を一生ぶんの荷とともにオツワ舟へ乗せ、海へ流してしまう。その舟が流れ着いた先が大浜海岸だと語り伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。