楮の株を引き込んだ蜘蛛ヶ渕
どんな伝承か
赤藪の蜘蛛ヶ渕のほとりで、年老いた百姓が仕事をしていた。昼どきに腰を下ろして弁当を開くと、小さな蜘蛛が寄ってきて、百姓の向こうに糸をくっ付けては、その糸を渕まで引いて行く。何十回も繰り返すので、百姓はこっそり糸を外し、そばの楮の株へ括り付けておいた。しばらくすると、地震のように大きく揺れ、楮は株ごと渕の中へ引き込まれてしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。