手桶を借りた娘が告げた山崩れ
どんな伝承か
佐喜浜のある百姓家へ、美しい娘が訪れて手桶を二つ借りて行った。不審に思った主人が蝦ヶ池へ出向くと、渕の中で二人の娘が手桶を使って必死に水を掻いている。あまりの凄まじさに主人は家へ逃げ帰った。ほどなく先の娘が手桶を返しに来て、二、三年のうちに天地がひっくり返るような事が起きるから、この土地を離れた方がよいと告げて去る。人々は今の段の池へ移り住んだ。その二年後、告げのとおり加奈木の山がふくれ上がって大きな山崩れが起こり、もとの在所はすっかり変わり果てたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。