加賀守の矢が生んだ矢折れの地名
どんな伝承か
加賀守が下瀬山の頂から見下ろすと、高津川の浅瀬にせんふみ舟が出ており、百姓女がその中でせんを踏んでいた。女が不意に裾をまくって川へ小便をしたので、加賀守は懲らしめようと矢を放った。矢は舟に当たって折れ、以来その一帯を矢折れ、射た場所を一つ矢と呼ぶという。別の伝えでは、夜に津和野から帰る加賀守が塔の峠に立つ白いものを射たところ、矢は塔に当たって塔が欠けた。このとき矢櫃を下ろした所を矢櫃、弓を射た所を矢いちと呼ぶようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。