吉備津彦と温羅
どんな伝承か
成羽町の中村に鬼が現れ、村人が困って鬼の村(木村)と呼ぶようになった。これを聞いた吉備津彦命が鬼退治に出発し、備中町布瀬付近まで来ると、山頂に天の神が現れて「これで鬼退治をせよ」とかぶら矢を一本与えた。北の空から黒雲に乗って怪物が来たので、矢を放って射伏せた。それで布瀬の名が起こったという。怪物の正体は黒い鳥であったので落ちたところを黒鳥といい、矢が向こう岸まで貫くほど長かったので長屋、怪物の足が鶏のようだったので鶏足、村人が布の旗をふって喜んだので布賀の地名ができたと伝える。天の神は権現岳に祀ってある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。