芋づるの下から黄金が出た養丸長者
どんな伝承か
宇陀郡榛原町の笠間に伝わる話。長谷寺の観音堂に七昼夜こもって断食していた旅人が、結願の日、空腹をこらえながら初瀬と笠間の境にある長井坂まで下りてきた。飢えに耐えかねた目に一筋の芋づるが映り、無我夢中で根を掘り進むと、地の底から黄金を詰めた壺が現れた。旅人は一夜にして大金持ちとなり、その場所に大きな屋敷を構えたので養丸長者と呼ばれた。しかし家はわずか二代で絶え、いま長者屋敷と呼ばれる場所がその跡だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。