八百比丘尼
どんな伝承か
富山県中新川郡上市町の若杉に伝わる。孝徳天皇の代、若狭のお姫様が白子であったので尼になった。その尼は竜神から不老不死の薬を得て八百歳までも生きたので、八百比丘尼とも呼ばれた。あるとき越中へ来て、栃津の米山の岩屋に住んでいたこともあり、上市の若杉にも来たことがあった。昼頃、木の下で弁当を食べ、食べ終わってから杉箸を地面にさし、やがて根がつくだろう、大樹となって枯れるとき比丘尼も死ぬだろうと言った。比丘尼がこの地を去ってから杉箸が芽をふいて伸び、下より上が太い木になったので、人々は逆さ杉といった。若杉の地名は逆さ杉が訛ったともいい、若狭の八百比丘尼杉からだともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。