米俵に腰かけて叱られた光圀
どんな伝承か
青柳は水戸の城下からすぐ近くで、光圀はいつもこのあたりを歩いていたという。ある日の夕方、一軒の農家に立ち寄ると、ちょうど米を俵に詰める仕事の最中であった。腰を下ろした光圀を見て、家の者が「この米俵は殿様にさしあげるものだ」と声を荒らげ、腰かけるとは罰当たりだと叱りつけた。ひたすら詫びた光圀は、ようやく許されたという。同じ型の話は玉里にも伝わり、そちらでは怒った老婆が水汲みの天秤棒で殴りかかり、のちに光圀から終身五人扶持を賜ったことになっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第4巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全89話(栃木・群馬・茨城=北関東)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。