塩見の菩提樹
どんな伝承か
美土里町北の一部落に塩見というところがある。昔、弘法大師が横田と北との境のほととぎす峠を越えてこの部落に来て、ある農家に立ち寄り飯を食べさせてくれと言った。しかしその家は貧しく飯がないので、塩粥でよければお上がりくださいと答えた。それからここを塩貝(塩見)と呼ぶようになったという。その部落には小さい宮があり、そのほとりに菩提樹の木がある。弘法大師がその宮で休んだとき、ついていた杖を立てたところ、その杖から芽が出て今の菩提樹になったものだと言い伝えている。芸藩通志は北村の塩谷寺屋敷と呼ぶ地に菩提樹があると記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
高田郡史 民俗編――伝説(高田郡(編)・高田郡史・自治体史(民俗))
『高田郡史 民俗編』所収の伝説。広島県高田郡(安芸高田・吉田町ほか)に伝わる口承を採録する。